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白髪染めで美容室と自宅で染めるのは何が違うのか
こんにちは!idea 柏の葉T-SITE 店の小川真吾です。
今回は美容室でカラーリングをするのと、市販のカラーで染めるのとは何が違うか!
この問題に迫っていきたいと思います。
まずは単純にカラー剤の中に含まれている内容成分のクオリティは美容室で扱っている物のほうが良いでしょうね!
これはもう明らかな答えで、この先も変わらないと思ってます。
各美容メーカーさんは市販のカラー剤と美容室のカラー剤と差別化するためにクオリティの差をつけています。
その違いは
・アレルギーの原因にもなるジアミンの量が少ないか
・刺激が少ないか(アルカリ剤の量が多いか少ないか)
・色味の発色が良いか
・刺激臭が少ないか
・色持ち、ツヤが良いか
・染めても髪に潤いがあるか
・2剤の過酸化水素の濃度が選べるか(市販の2剤は濃度が高い。 ※美容室では根元染めと毛先染めとで濃度を変えています)
などなどたくさん違いがありますね!
例えば、ツヤや潤いを出すためにオーガニックオイルを成分として入れてることもあるのです。
内容成分の観点から判断すると、間違いなく美容室のカラー剤のほうが良いですね。
それに、そもそもカラー剤は一歩間違えると危ない薬です。
アレルギーを引き起こすジアミンやアルカリ剤が入っている物が市販に売られている時点でどうなのかな~っと・・
注意事項が書かれているとはいえ、美容師じゃない一般の方が使用するにはリスクが高すぎる気がします。
たまーに、良く染まるように「長めに時間おいてるの」なんて声を聞きます。
こういうやり方は凄く危ないです。
でも実際、間違ったやり方をしてる人はいますし注意事項なんて読んでない人も多い気がします・・
いっそのこと市販でカラー剤は売らないほうが良いくらい思えます。
市販のカラー剤も美容室でしか買えないようにしたほうが良いのでは?
買う前にプロの美容師からアドバイスをもらってから購入・・そんな流れになればリスクは減らせそうですね!
そして次の問題が
自分で染めれば染めるほど髪が痛んでいくということ。
それは染めなくても良い所以外にカラー剤がついてしまうから。
自分で染める時にここまで綺麗に髪を分けてカラーリングしていますか?↓
これを美容室では、ブロッキングと言って髪を各パートごとに分けて染めていきます。
市販カラーで染めている方で、たぶんここまでやってる人はいないでしょう。
これこそプロの美容師ができるリタッチカラー(根元染め)という技術なのです。
根元だけ染めるってけっこう難しくて繊細な技術で、練習の積み重ねでできることです♪
正直なところ、市販のカラー剤でもリタッチカラーならプロの美容師がすれば仕上がりのクオリティは高いと思います。
大事なことはモノよりコト。
やり方が問題で、市販のカラーが悪い理由は物だけじゃなくて染め方が自分では上手くできないということ。
プロの美容師でも自分の髪は自分で綺麗に染めることができないカラー剤。
それが市販で「手軽さを売りに」売られてること・・。
問題ですね。
結果、市販のカラー剤で染めるメリットは・・美容室に行く手間が省ける!
それくらいです。
・・・と、ここまで読んで下さってありがとうございます。
今書いたようなことなら私自身も過去にコラムやブログで読んだことがあります。
そこで今回はもうちょっと深いところまで追究していこうと思います。
実際にウィッグという本物の人の毛が使われているマネキン↓↓
これで実験です。
実際にカラーリングをしてパーマをかけるところまでやって、美容室で染めるのと自宅で染める違いを明確にしていきますね!
まず一番注目してほしいのがコレ↓↓
・2剤の過酸化水素の濃度が選べるか?
答えは美容室では濃度が選べるけど、市販では選べないです。
市販の2剤は濃度が高い6%
美容室では根元染めの時と毛先染めの時とで2%~6%の幅で濃度を変えています。
過酸化水素の濃度の違いで髪の毛に対してのブリーチ力(脱色する力)が変わります。
美容室ではどんな風に使い分けてるかシンプルに言うと・・
明るくしたい時は6%で、暗くして色を入れたいだけならブリーチ(脱色)する必要はないので2%でも良いんです。
ってことは・・
もうお分かりですね。
市販のカラー剤はやればやるほど髪をブリーチ(脱色)して髪がとっても傷んでしまうのです!
今回、実験するために初めてドラッグストアに市販のカラー剤を買いに行きました。
種類がありすぎて何を買って良いのやら。値段も700円~2000円を超える物まで!
良く見ると値段の高い物は美容液オイルが付属品でついていたり、ツヤを出すためのオイルがカラー剤に入っていたりという感じ。
プロの自分が見ても高い値のついているカラー剤のほうが痛まなさそうだな~なんて思ってしまったくらい。
でも忘れちゃいけません。
どんなに良い値段がついていても過酸化水素の濃度は選べない(6%)ということを!
美容液オイルが入っていて保湿性やツヤが良いかどうかの前に、必要以上に髪をブリーチ(脱色)しないことのほうがよほど大切なのです!!
市販のカラー剤を使ったことのある人は分かると思いますが、そのようなリスクはカラー剤のパッケージには書いていません。
もちろん過酸化水素の濃度(6%)も書いていません。
なぜでしょうか??
痛ませないためにも過酸化水素の濃度が低い2%とか3%を市販のカラー剤にも使えるようにしてほしい?ですよね。
でも市販のカラー剤がそう売り出してない理由は??
++
それは・・
過酸化水素の濃度2%~6%を使い分けて染めるのはプロの美容師ならではの知識と経験だからです!
もし使い分けを間違ったらパッケージに表記されているトーン(明るさ)よりも暗くなったり、根元と毛先の色の繋がりがダメになったり。
そんなことでは一般向けに商品化できないでしょうし、上手くできない人が続出してメーカーにはクレーム電話の嵐が鳴りつづけます。
だから過酸化水素の濃度を高く(6%)にすることで、カラー剤の発色力をあげて色鮮やかに染めてツヤをあるように見せて、自分にも簡単にできる感動を売ってるのでしょうね。
商品を売るためにはそうするしかないです。
「市販のカラー剤は良く染まるよ!」
「良い色に染まるんだよねー!」
って言う方は髪の毛崩壊への負のサイクルにはまってしまっています・・。
これは美容室と市販で同じ明るさのカラー剤で染めた結果↓↓
分りやすいように3回染めてみました。
どうでしょうか?3回染めたのに市販の方は明るさがあって鮮やかです。
美容室の方は暗く感じますよね(濃度3%)
これが市販の過酸化水素の濃度が高い(6%)という決定的な結果です!
3回染めてこれだけ明度(明るさの度合い)が
残るということは、薬の作用としては色味を入れるよりも明るさが出るような作用の方が強く行われているということです。
明るくする=痛みがでる
だから染めるたびに明るさが出るような市販のカラー剤を使うと髪は傷んでいく。
で!
傷んでいくとパーマかけた、時はどうなるか?!
ここも知りたいことなのでやってみます↓↓
もちろん左右まったく同じように巻きます。
使用するパーマ液から時間や工程も同じに。
これでどうなるか?
さっそく違いが出ましたね。ちょっと見にくいかもしれませんが・・
まず髪が濡れているとき!
美容室の方は、ウェーブにまとまりがあってパーマの弾力があります。
市販の方は、まとまりと弾力どちらもないですね・・
カラーしたときに傷んで水分を抱えておける力がなくなってしまったんでしょう。
そんなときに皆が良く言ってる「パサパサになっちゃった~」って状態です。
今回の原因はあきらかにカラーです。パーマじゃなくて事前にやったカラーが原因なのはここまで読んでくれた全員が分かります。
でもこれが実際の美容室で起きたことだとしたら??
けっこう多くのお客さんは「パーマが悪かったんだ!」ってなります。
お客さんだけじゃなくて、美容師でも「パーマが上手くいかなかったな・・」ってなるかもしれません。
本当の原因はカラーリングなのに問題の本質を見抜くのは難しいんですね。
髪の毛の今までやってきた履歴は求めるクオリティを左右します。
市販のカラー剤だとより難しく美容師でも対応できないことが多いです。
※ちなみに美容室の新規クーポン巡りをする方も注意!やはり髪の履歴が複雑化してくるのでだんだん難しくなってきますよ~。
ではさらに検証の続きいきます!
今回のかけたパーマはどこの美容室にもある「普通のパーマ」です。
業界的には「コールドパーマ」なんて言うんですけど、お客様が良く知っている「ずーっと昔からある普通のパーマ」です。
美容室のことを昔はパーマ屋さんなんて呼んでいましたけど、その時からパーマの主流であったものです。
ちなみに「普通のパーマ」の反対に存在しているのが「デジタルパーマ」ってやつです。
今回の普通のパーマの最大の特徴としては髪が濡れている時にウェーブが良く出て、髪が乾いている時にはウェーブが伸びてなくなっていきます。
その時の状態を見てもらうために自然乾燥で乾かしたのがコチラ↓↓
ウェーブは濡れた時と同様に、市販カラーで染めた方が出なかったです。
そして何より乾かした後のほうがパサッとした感じが目立ちますね・・
これはカラーリングをした時に髪の表面のキューティクルが損傷しているからなんです。
次回は、カラーリングにおける第1剤と第2剤(過酸化水素6%)の関係性がキューティクルに及ぼしたダメージの原因を書いていきたいと思います!
では今回はこれにて!
読んでくれてありがとうございます!
※市販のカラーを使う時は、手軽さの反対にあるリスクが大きいことを承知の上お使い下さいね。